イライラしてしまう自分を変える方法〜心理学でわかる優しくなる習慣〜 

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メンタルヘルス
相談さん
相談さん

最近イライラしてしまい、子供や夫にもキツく当たってしまうことが多くなりました。会社でも同僚とことあるごとにギクシャクしてしまいます。最近悪循環で本当にヤバいです。相手に優しくなるにはどうしたらいいですか?白ぶどうさんは普段どうしていますか?

白ぶどう
白ぶどう

先日DMでこんな質問を受けました。

白ぶどう
白ぶどう

いい質問ですね!今日はそんな他人に対して優しくなれない、イライラしやすい人に向けて、私自身も10年以上実践している、実際の心理療法と脳科学を解説していきます。

はい、この方とは2、3回やりとりしてみましたが、おそらく私と同世代くらいのママさんっぽかったですね。

今回はこの質問に答えていきたいと思います。

まぁでもね、こういう時ってみんなありますよね、定期的に。何を言われても、されても、イライラしてしまうやつ。

まず、こう言う時、どうしたらいいのか。任せてください。ちゃんと脳科学や心理学に則った対処法がります。

それでは早速行ってみましょう!

この記事でわかること
  • 脳が優しくなるための習慣
  • 優しくなると言う心理学的解説

人に優しくなる習慣

結論から言うと、1日一回、誰に対して、どんなことでもいいので、意識して一つだけ親切なことをしてみてください。その後鏡に向かって「私今日いいことした。もしかして私は本当は優しい人間なのかもしれない」「いや、私は優しい人間だ」って言ってみてください。

鏡がなければ声に出すだけでもいいです。その代わり思うだけではなくて必ず声に出してください。繰り返します。必ず、声にだして「私は優しい人間だ」と、言うんです

実はこの2つの方法を毎日繰り返すことで、確実に心に平穏が戻ってきます。

1日一回の親切

まず一つ目に、「1日一回、誰かに親切にする」という方法ですが、これは一つ親切にすると、次も人に優しくしたくなると言う人間の心理を活用しています。

実は人間というのはそもそも非常に非合理な生き物です。しかも一貫性がなくて、自分という人間がブレまくる生き物なんです。そういうしょーもない生き物なんです。

だからこそ人は無意識に一貫性を持ちたがる生き物でもあるんです。

さっきは親切にしたのに、今親切にしないなんておかしい。そう考えてまた親切にするようになるんです。

例えば、車を運転中に脇道から自分の前に入ってこようとする車がいたとしましょう。

あなたは、その車を自分の前に入れてあげたとしましょう。

すると、不思議なことに同じ場面にもう一度遭遇したとき、あなたはまた同じように道を譲ってあげたくなるんです。

ほとんど同じ場面で先ほどの自分と真逆の行動を取ろうとすると、人は矛盾した自分の行動に違和感を覚え、一貫性を持とうと同じ行動をとるようになるんです。

これが人間という生き物の、一貫性を持とうとする性質を利用した方法です。

逆に、相手を批判したり暴力を振るったりすると、脳はやはり一貫性を持とうとして同じ行動をとってしまうようになります。

質問者さんの言う、「家族や同僚とギクシャクする悪循環」ってまさにこのことだと思いますよ。

職場で棘のある行動をとれば家でもするようになるし、家でトゲのある行動をとるようになると職場や他の場所でもやはり同じ行動を取ろうとするんです。

でもこの悪循環を親切な行動に置き換えると、そのまま好循環へと変わるんですね。

家で優しい行動をとれば、職場やその他の場所でも優しい行動をとるようになるし、その逆もまた然りになるんです。

他人に対して優しい行動が連続的に行われてくると、それが習慣になり、意識しなくても自然と優しい行動が定着するようになります。

これが学習効果というものです。

重要なのは1日一回、「意識して」親切にすること。必ず意識して行ってください。

「自分は優しい人間だ」と言葉に出す

二つ目に、親切な行動をとった後に、鏡に向かって「自分は優しい人間だ」と言葉に出す方法ですが、これは「自己教示法」という実際に行われる心理療法を活用しています。

自己教示法というのは認知行動療法と呼ばれる治療の一種で、鏡に映った自分に対して言葉を投げかけることで、自分自身の行動を変えていくという技法です。

皆さんは、生まれてから死ぬまでに、誰の言葉を一番多く聞くと思いますか?

両親?きょうだい?友達?いいえ違います。それは他ならぬ自分自身の言葉です。

人は死ぬまで自分自身の言葉を聞き続けて生きていくんです。

自分の言葉が耳から入って脳に届き、脳はその言葉によって刺激を受けて次の行動を変えていく。

だからこそ、普段からあなたが使用する言葉の種類によって、あなたの脳が錯覚を起こし、性格や言動が良くも悪くも、大きく変わってきてしまうんです。

皆さんにも必ず身に覚えがあるはずです。

特に男性の方は、子供の頃に自分のことを「俺」と表現するようになってから急激に男性的な行動を意識するようになったと思います。

それまで「自分の名前」や「ぼく」を一人称にしていたのに、周りの男子がみんな「俺」って表現するようになってから、なんだか格好良く見えたものですよね。

私もちょっと照れながら、勇気を出して使い出したのを覚えています。

男の子を育てたことのあるママさんにも少なからず経験があるんじゃないでしょうか?

我が子が「俺」とか、ちょっと男性的な言葉遣いをするようになってから、急に大人びたように感じた経験です。

妹や弟の世話をするようになったり、買い物でママの荷物を持ってくれようとしたり、今まで甘めていたのに、自分からいろんなことに挑戦するようになったり、何かしら変化があったはずです。

このように、人間というのは自分が使用する言葉で如何様にも変化することができてしまうんです。

なので、普段からポジティブな発言が多い人は脳が自然とポジティブ脳になるし

普段からネガティブな発言が多い人は脳が自然とネガティブ脳になっていきます。

しかもこの変化には、年齢がほとんど関係がないと言われています。

つまり何歳からでも自分の使用する言葉によって、日々の言動を変化させることができるということです。

この自己教示法は、そうして自分の親切な行動を、自分自身に耳からフィードバックさせることで、脳を錯覚させ、本当に優しい人間に変えてしてしまうという狙いがあります。

どうですか?脳って想像を絶するほど単純で脆弱でしょ??

ですが、この自己教示法にはもう一つ、大切な効果があります。

それは自分を好きになる、健全な自己愛を養うことができるという効果です。

そもそも、他人に優しくするためには、自分自身に余裕がないとなかなか快くできません。

他人に優しくなれない時って、失敗続きで自分に自信がない時とか、他人と自分を比較して劣等感を持ってしまっている時とか、とにかく自分を肯定的に捉えられていない時に優しくなれないものなんですよ。

男性も女性も、自分に自信がある人って、なぜか親切で頼り甲斐があるように見えませんか?余裕があって格好いいですよね?

それって彼らがちゃんと自分自身のことを正しく尊敬し、自分のことを好きでいるからこそ、できる芸当なんです。出せる自信オーラなんです。

「私は優しい人間だ」「人に優しくするとなんだか気持ちいいな」「明日はもっと優しくなれる気がする」

そうやって鏡に映る自分に笑顔で声をかけてみましょう。

笑顔を作りながらやると、脳は「人に親切にすると楽しいんだ」と錯覚して、本当にその瞬間から楽しい気分になってきます。

脳が錯覚を起こせばあとは行動が自然と優しくなりますし、その優しい行動が積み重なれば本物の自信につながります。

あとは徐々にそういう自分を好きになれるし、自分を好きになれると、ダメな時の自分も許すことができるようになり、好循環が生まれるようになるんです。

終わりに

はい、いかがでしたでしょうか?

説明の中でよく「脳が錯覚する」という言葉を使っていたと思うんですが、実はその通りで、皆さんが思うほど、脳というのは頑丈にはできていないんですよね。

簡単に錯覚を起こしますし、非常に脆いので、やり方次第で他人も自分も簡単にバグらせることができてしまいます。

自分に自信がある人も、他人に優しくできる人も、実は無意識のうちにそうやって脳をバグらせる習慣を持っているのかもしれません。

やることはたった二つ

①1日一回、誰に対して、どんなことでもいいので、意識して一つだけ親切なことをしてみる

②自己教示法。鏡に向かって「自分は優しい人間だ」と言葉に出す

人に優しくなれない時は是非試してみてください。

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