自信を持て。世の中はあなたが思っているほど大したことはない。
まずはこの言葉をよく覚えておいてほしい。
― ビジネスで勝つための現実認識 ―
「どうせ自分は、あの人たちのようにはなれない。」
そう思ったことがある人は多いはずだ。
優秀な上司。
堂々とプレゼンする同僚。
数字を出し続ける営業。
発言力のある経営者。
彼らは自信に満ち、隙がなく、完成された人間に見えるだろう。
そして多くの人が無意識にこう思う。
「自分はまだそのレベルに達していない」
「自分は彼らのようにはなれない」
だが、はっきり言おう。
それは幻想だ。
あなたは他人を過大評価し、自分を過小評価している。
そしてその思い込みこそが、ビジネスにおける最大の足枷になっている。
目に見えているものが必ずしもその通りとは限らない。
物事は得てして想像よりも陳腐なものなのだ。
- 自信がある人とない人の違い
- 周囲への過大評価を止めるべき理由
「自信」と「周囲への評価」は反比例する
自分に自信がない時ほど、周囲が大きくみえるものだ。
逆に自分に自信があり、何でもできそうな気がする万能感に満ちている時というのは、周囲が小さく見えるもの。
まずはこの心の法則を理解しておくといい。
つまりは自信と、周囲への評価とは常に反比例するということだ。
今、周囲の人間が眩しく、そして大きく見えているのなら、それはあなた自身の問題。
あなたが自分に自信をなくしかけているサインということだ。
周囲が小さく、陳腐に見えているなら、それは自分に対して強い信頼を置いている証拠だろう。
この法則が理解できれば、自分を客観的に評価し、どう行動するべきかが見えてくる。
無駄に不安や焦りに翻弄されることもなく、冷静に問題解決できるようになるだろう。
私が幻想を壊された日
新人時代、院内の勉強会で発表する機会があった。
周囲の新人は専門的で高度なテーマを扱っていた。
一方の私は、基礎的な内容をまとめただけだった。
正直、恥ずかしかった。
「こんな初歩的な話、みんな当然理解しているはずだ」
「レベルが低いと思われる」
「自分の未熟さが露呈する」
だが発表後、ある先輩が言った。
「今日のテーマ、すごく良かった。実はね、ああいう基礎ができていないまま仕事している人がほとんどなんだよ。」
衝撃だった。
「ベテランになると今さら聞けない。だから皆、知ってる風に振る舞っているだけ。」
その瞬間、理解した。
今まで大きく見えていた先輩たちが、その瞬間から少し小さく、見え方が変わったのだ。
優秀に見える人間の多くは、優秀“そうに見せる技術”が高いだけだ。
これは冷笑ではない。
事実だ。
ビジネスの現場で起きていること
社会は実力主義だと言われる。
だが現実はどうか?
・曖昧な理解のまま進む会議
・誰も本質を分かっていないのに進行するプロジェクト
・意味を理解せず横文字を並べる資料
・「前からこうだった」という理由だけの慣習
本当に理解している人間は、驚くほど少ない。
しかし全員が「分かっている側」を演じる。
なぜか?
分かっていないと知られることが怖いからだ。
つまり――
あなたが怖がっている相手も、同じ構造の中にいる。
自分だけが周囲より劣っているという考え方を捨てろ。
自分が考えることは大抵周囲も考えているし、自分が怖いものは大抵の場合周囲も怖いものだ。
わからないことは進んで理解しろ。
そうすれば、あなたが怖がっていた周囲の人間たちよりも、あなたは一歩先へ行くことができるからだ。
それを繰り返せば、気がつけはほとんどの人間が、あなたの前ではなく後ろに、上ではなく下になっていくだろう。
勝つ人間の思考転換
ここで重要なのは、他人を見下すことではない。
神格化をやめることだ。
他人を雲の上に置くな。
同じ地面に引きずり下ろせ。
対等に見ろ。
この視点を持つと、行動が変わる。
上司だからなんだ?
社長だからなんだ?
年上だからなんだ?
肩書きや時間の積み重ねだけで人間の価値は決まらない。
心理学に「ハロー効果」と呼ばれるものがある。
いわゆる制服効果ともいわれ、相手が警察官や医者の服装をしているだけで権威を感じる効果だ。
我々医療従事者はあえてこの効果を利用して言葉の信憑性を上げているが、このテクニックを普段利用しているからこそ、逆の発想もできる。
華やかな肩書きや年齢などで他人を評価しなくなり、よりその人本人を見るようになるのだ。
偉そうに見えるだけで、あまり大したことないな。と。
すると、肩書き以上にその人間が小さいことに気づけるようになる。
「こいつにできるなら、自分にもできそうだな」
私はそう思うことがほとんどだ。
そもそも元は全員無力な「赤ちゃん」だった。
能力の差は遺伝子だけではなく、その後の発達過程で得た刺激の量や種類によって開いていく。
つまり、相手にできないことは、あなたができるかもしれない。その逆も然り。ということだ。
人はついつい自分なんかにできることは、相手は当たり前のようにできるに違いないと決めつけるが、事実はそうじゃない。
今まで経験してきたことも、育ってきた環境も、何もかもが異なる他人同士だ。
できることと、できないことが同じはずがない。
「多分こういつにできないことは、自分ができるだろうな」
そう思うと必要以上に相手を過大評価なんてできなくなるはずだ。
実践論①:基礎を徹底的にやれ
高度なことをやろうとするな。
ほとんどの人間は基礎ができていない。
・財務の基本
・市場構造の理解
・顧客心理
・商品の本質
・業界の歴史
これらを本当に理解している人間は少数だ。
基礎を言語化できる人間は、上位に食い込む。
なぜなら――
皆が曖昧にしている部分を、明確にできるからだ。
それだけで価値になる。
実践論②:分からないことを武器にしろ
会議で疑問が浮かんだら、質問しろ。
「そんなことも知らないのか」と思われる?
違う。
多くの人間が、同じ疑問を抱えながら黙っている。
質問できる人間は、理解を深める。
質問できない人間は、分からないまま歳を取る。
長期的に勝つのはどちらか?
明白だ。
実践論③:差別化は小さくていい
圧倒的な才能はいらない。
他人より「一つ」詳しい。
他人より「一つ」早い。
他人より「一つ」深い。
これを積み重ねるだけでいい。
世の中の大半は平均値で構成されている。
だから少し上回るだけで、相対的に突出する。
あなたが思っているほど、競争相手は強くない。
実践論④:堂々としているだけで優位に立てる
ビジネスの現場で驚くほど効くのがこれだ。
落ち着いている人間は、能力が高く見える。
声量。
姿勢。
間の取り方。
視線。
これだけで評価は変わる。
なぜなら周囲も不安だからだ。
不安な人間は、安定している人間に引き寄せられる。
「自分は尊敬されて当然」そういう虚勢が戦略的に必要だ。
つまり、あなたが萎縮しなければ、それだけで一歩抜ける。
世の中は巨大ではない
世の中が大きく見えるのは、あなたが小さくなっているだけだ。
上司も、役員も、経営者も、
・判断を間違える
・理解していないことがある
・内心では不安を抱えている
完璧な人間はいない。
違いは一つ。
萎縮するか、踏み出すか。
それだけだ。
自信の正体
自信とは「自分は特別だ」と思うことではない。
「他人も自分も、大差ない」と理解することだ。
そこから始まる。
他人を過大評価しない。
自分を過小評価しない。
この等身大の視点を持った瞬間、行動が変わる。
行動が変われば、結果が変わる。
結果が変われば、本物の自信になる。
最後に
覚えておいてほしい。
あなたが恐れているその相手も、
必死に「できる人」を演じている可能性が高い。
堂々としろ。
質問しろ。
基礎を磨け。
差を積み上げろ。
世の中はあなたが思っているほど大したことはない。
本当に怖いのは、
他人を神格化して、自分を縮め続けることだ。
世界は巨大ではない。
あなたが小さくなっているだけだ。
立て。
同じ地面に立て。
そこから勝負は始まる。
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