「それ、管理職のせいです」新人が黙って辞める会社の末路

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人間関係の悩み
相談さん
相談さん

また今年も新人が1年もたずに辞めてしまった。どうしてうちの会社はこんなにすぐ人が辞めてしまうんだ・・・??

白ぶどう
白ぶどう

退職理由は聞いたんですか?

相談さん
相談さん

やりたいことができたから・・・と。

白ぶどう
白ぶどう

よくある定型分的な退職理由ですね。多分それ嘘です。

相談さん
相談さん

え・・・嘘??どういうことですか?

白ぶどう
白ぶどう

社員は退職する時本当の理由はまず明かしません。でもそれを知ることができなければいつまでも状況の改善は見込めないでしょうね。

相談さん
相談さん

どうすれば、従業員が辞めずに働いてくれるんでしょうか??

白ぶどう
白ぶどう

今日は管理者と従業員両方の立場を経験した私の実体験から、心理学を交えて解説していきましょう!!

今回はどうすれば入社した新社社会人に、会社を辞めずに続けてもらうことができるのかを、心理学の視点から私自身の経験をもとに独自の解釈も交えて解説して参ります。

そもそも、管理職の皆さん。せっかく入社した新人が、どうして辞めていくのか。ちゃんと理由を理解していますでしょうか?

「もちろん、辞める前にちゃんと話を聞いて理由を把握しているよ」

「退職理由はしっかり現場の改善に繋げているよ」

「そんなの管理職ならちゃんとやるのが当たり前だろ?」

はい、ブッブー!!!!!!!

今、そう思ってしまった管理職の皆さんは何もわかっておりません。

まず、大前提として、退職理由は建前の理由がほとんど。本当の理由を話して辞めていく人はほぼいません。

私がいるこの医療業界も、決して楽な世界ではありません。看護師、リハビリ、介護士、その他職種に関係なく退職者もたくさん見てきました。

中には退職後に「白ぶどうさんにだけ正直に言うと・・・」とぶっちゃけた退職理由を話してくれた人もいましたし、辞めていく新卒の子からも「まぁ会社には別の理由を話しましたけど・・・」と打ち明けてくれる人もたくさんいました。

私自身は平社員も管理職も両方を経験しておりますので、管理職だった頃はいかに退職者の本当の気持ちに気づいてあげられていなかったかを痛感したこともあります。

だからこそ、あえて言いますが、あなたが管理職である以上、社員はあなたに本当の退職理由を話すことはないと思っていてください。

今回はそんな「なんでみんな会社を辞めていくのか」「どうしたら、止まってくれるのか」を具体的な解決策とセットで解説していきます。

この記事でわかること
  • 管理者が知らない退職者のリアル
  • 管理者が身につけるべき現場に対する考え方
  • 毒管理者にならないための方法

社員が本当の退職理由を話さない理由

ではなぜ、みんな本当の理由を話してくれないのか?

結論。それは「管理職=会社側の人間」という印象だからです。

まぁもちろん中には本当の理由を話して辞めていく人もいるでしょう。

ですが辞めていく人の多くは今の会社の待遇や働き方、人間関係のトラブルなど会社への不満で辞めていくことがほとんどです。

そんな人がわざわざ会社の不満を会社側の人間に告げるでしょうか?

退職理由が管理者や社長本人だった場合尚更、絶対に話さないでしょう。

一部のファイターを除き、会社とは波風立てずに退職したい人がほとんどですから、言うはずがありません。

つまり、あなたが管理者である以上、職員の本当の理由を知ることは、例外を除きほぼ確実にできない。と言うことです。

よほど従業員との関係作りに注力するか、従業員の声を吸い上げてくれる人を作るかしかありません。

かくいう私も会社側には本当の退職理由を話さずに転職した1人です。なぜなら会社のことが嫌いだったので、会社にメリットとなる情報を渡したくなかったと言うのが本音です。

まぁあり得ませんが、仮に私が退職した理由を会社に正直に伝えたとして、会社がそれによって離職率の低下につながり、何かしら得してしまうのが嫌だったからです。

その会社には一生、社員が離れて行ってしまう本当の理由を知らないままでいてほしいと思ったからです。

現に年々新入社員が減り、退職者は依然として多い状態だそうです。

正しくザマァ!!!!!ですね。

つまり、みんな好きだった会社が嫌いになって辞めていく、まずはこれをよく覚えておきましょう。

離職率を爆上げする管理者ランキング

第4位「否定が口癖管理者

第4位は否定が口癖の管理者。

口癖なので、本人はほぼ自覚がないのがタチ悪いんです。

何かにつけて否定的な人。

いわゆる保守カラーの強い変化嫌いの管理者に多い傾向があります。

変化自体は人間が本能的に恐怖を感じるものなので、それ自体は否定しません。

しかし、過度に相手に対して否定的では、誰も何も言えなくなってしまいます。

現場の職員が問題点に気づいたとしても、頭から「いや」とか「でも」とか「無理」とかで否定しまうと、せっかく手間と勇気を出して発信した職員から「この管理者何言っても無駄」と思われてしまいます。

そう思われたら最後、せっかく現場で生じている問題点を拾えなくなてしまいます。

問題点は他でもない、当事者たちが一番強く感じている。

そのアンテナを自分でへし折るようなものです。会社において否定という文化は最も現場を衰退させる要素だと思いましょう。

第3位「ルール作りすぎ管理者」

第3位はとにかくルール作るの大好き管理者です。

誰がやっても同じ結果となる仕事、「再現性」を追求する上でこの仕組み作りは非常に重要です。

烏合の衆である組織というものを束ねるにはルールや規則が絶対に必要だからです。

しかし不必要に増えすぎた仕組みやルールは人を動けなくしてしまいます。

何かことあるごとに「それはこの会社のルールじゃないからダメ」「うちではルール違反になるからダメ」何かにつけてルール、ルール、ルールで人を拘束すると、人は身動きが取れなくなってしまう。

その結末は、自分では何も判断のできない指示待ち職員の量産と、モチベーションが上がらず辞めていく、離職者の増産を招くだけです。

実力のない管理者ほど「やってる感」を出すために無駄に規則を増やす傾向がありますが、自覚がある方は今すぐにやめることをお勧めします。

私自身も過去に経験した過ちです。皆さんも気をつけましょう。

職員は「動かない」んじゃない。「動けない」んです。そして動けなくしているのは他ならぬ仕組みを作る側にも原因があるということを覚えておきましょう。

時に、職員の自由な発想が、物事を大きく前進させる画期的なアイディアにつながる可能性があります。

第2位「仕事増やしすぎ管理者」

第2位は仕事増やすことが優れた管理者だと思っている勘違い野郎です。

給料上がらないのに業務数だけが増えていく時、人は自分の中で採算が合わずにやる気を失っていきます。

これは行動経済学でも有名なプロスペクト理論で説明することができます。

プロスペクト理論については今回説明を割愛しますが、簡単にいうと、人間は「損したくない」と考える生き物ということです。

他人を押し除けてまで自分だけが得をしようとは思わないが、他人と比べて損だけはしたくないと考えるのが人間という生き物なんです。

なので給料は変わらないのに、業務数だけが増えていく。方や同じ給料でも、給料に見合った業務量で、楽しそうに働いている職場を見つけたら人は「損している」と感じて容易く転職してしまいます。

当たり前の現象です。

これも同じですが、仕事のできない管理者ほど「あれをやろう」「これをやろう」と現場の負担を考えずに仕事をブチ込んできます。

もちろん会社の新陳代謝を図るために新しい取り組みを試みるということ自体は重要で必要なことです。リベラル気質な人ほどより良くしようと新しい取り組みに積極的なことでしょう。

私もそうでした。それそのものは悪いことではないんですが、しかしここで重要なのはタイミングと現状把握ができているのかどうかなんです。

人員不足になっている時に新しい取り組みをしようと思っても周囲から理解が得られるはずがありません。

現場の状況を数字だけではなく、当事者意識を持って把握する努力を怠ると、間違いなく現場職員の負担だけを上げる結果となります。

いいですか?今からすごく重要なことを言いますよ。

「時間はある日突然25時間にならないし、人の馬力は10が突然100にはならない」

何か新しいことをしたいなら、今やっていることを何かやめなければなりません。そうでなければ今までと同じか、それ以上のパフォーマンスは出せるはずがないからです。

ですがこんなにも当たり前の現象を理解できない、想像すらできないちょっと頭の中が悪い(ピー)管理者が、世の中にはあまりにも多すぎるということです。

その業務が果たして1日の勤務時間内に終了できる業務量であるのか、その適切な量と負担について今一度考えてみましょう。

職員は奴隷でもなければ馬車馬でもありません。職員が退職せずに持続可能な働き方ができる環境というのは、給料と業務量のバランス。

給料払ってるんだからいくらでも働かせればいい、という従来型の考えでは人の流出はもう止めることはできません。

少子化が加速度的に進む昨今。従業員の確保のためにも考え直してみましょう。

第1位「サービス精神旺盛管理者」

第1位は顧客に必要以上にサービスをしようとする管理者。サービス精神旺盛管理者です。

過去に実際にあった例ですが、顧客に対するサービス精神がすごく旺盛な管理者がいたんです。

その管理者は「あれをやろう」「時間外にも対応しよう」などとにかく顧客のニーズに応えるのが好きな管理者でした。

その甲斐あって顧客からの信頼は厚かった一方で、現場からは信じられないくらい嫌われていました。

勤務時間内の業務量を増やすのはもちろん、業務時間外にも仕事をするのが前提の仕組みを作り、振替なしの休日出勤も当たり前。

サービスを受ける側から見れば良心的な管理者でしたが、従業員からはただの「仕事製造マシーン」だったわけです。

私からみても控えめに言って健全なやり方だとは思いませんでした。自分の倫理観や正義を従業員に強要することほど不健全なものはありません。

私も身内に会社を経営している社長さんがいますが、彼が常々よく言っているのが、

顧客サービスだけに傾倒すれば、その皺寄せは従業員に行きます。

従業員だけを大切にすれば、それは顧客に対してサービスの質低下という形で不利益がいく。

とはいえ従業員と顧客両方を大切にしようとすれば、その負担はコストという形で会社に行くんですと。

重要なのは会社、従業員、顧客のこの三者のバランスだと。偏りすぎず、バランスを保つことができれば現場は必ず持続可能的に機能すると。そう言っていました。

正しくその通りだと思いました。現場の声や実情を本当によく理解している人の考えだと思いますね。

終わりに

いかがでしたか?管理者と従業員両方を経験した私から見ると、現場の人の多くは諦めちゃってることが多いんですよ。「もう言っても無駄」って。

管理者も理解したフリして実際には現場の声に興味がない人も多くて、そんな感じじゃ上と下の溝だけが深くなって、離職者が増えるのも納得なんですよね。

現場から叩き上げで管理者になった人も、管理者になると途端に現場が見えなくなってしまう。その気持ちもわかるんですけどね。

だからこそ管理者は意識して全体を俯瞰視できなければならないということです。

私は社長になった経験こそありませんが、一介の管理者として、重要な視点を身につけることができたと思っていますし、身近に経営者がいるというのも私にとっては大切な学びをくれるアドバンテージだと思っています。

このように両方の事情を理解できる人が会社に増えるといいのかもしれませんね。