やっべぇー!! 新発売のゲーム楽しすぎて毎日夜更かしですよ!睡眠は時間の無駄って本当ですね!睡眠時間を削れば人生が長くなりますからね!
ちゃんと寝たほうがいいですよ〜。睡眠不足って世間で知られているよりずっと怖い状態なんですよ?私はいつも6時間以上は最低限寝るように心がけています。
そうなんですか?別に疲れてないので、僕は寝なくても全然ヘーキですよ?
睡眠って疲労回復だけを目的にとるわけじゃないんですよ。いいですか?睡眠は、脳による、脳のための健康管理術なのです!
日中は仕事に育児に介護・・・自分の時間がゆっくり確保できるのは就寝前の数時間。
きっとそんな人は多いのではないでしょうか?
実は日本人は世界一睡眠時間が少ないという事実を知っていましたか?
貴重な自由時間だと思うと、寝るのがもったいなく感じてしまい、ついつい夜更かししては寝不足になるパターンですよね。
しかし、睡眠は健康を維持する上で非常に大切な作業なんです。
睡眠不足は蓄積すると、脳の機能不全や様々な健康被害に繋がります。
睡眠不足で起こる健康被害
若年性アルツハイマー型認知症(18歳〜)
脳には使用した分だけ、アミロイドβと呼ばれるタンパク質が蓄積します。
これはいわゆる脳の老廃物であり、本来であればリンパ管などの血管から排出されていきます。
ここで重要なのは、老廃物の排出作業は睡眠時のみ機能するということ。
従って、睡眠時間が短い人ほど排出作業時間が短く、脳内にアミロイドβ(老廃物)が蓄積しやすいということです。
そして、このアミロイドβ(老廃物)の蓄積によって発症するのが、アルツハイマー型認知症なのです。
認知症と聞いて「高齢者がなるものでしょ??」と思った方も多いのではないでしょうか?
しかし、アルツハイマー型認知症は18歳以上の若い人でも十分に発症するリスクがある病気です。
これを若年性アルツハイマー型認知症と言います。
そして、このアルツハイマー型認知症というのはある日突然発症するのではなく、静かに、緩やかに、そして着実に進行していきます。
最初は簡単な日付が思い出しにくくなることから始まり、次第に家族や友人の顔と名前が一致しなくなり、最後には自宅の場所すらわからなくなってしまいます。
ちなみに、認知症は一度発症すると100%治りません。
そう、今こうして夜更かしをして、睡眠時間を削っているこの瞬間にも、脳内には着実に老廃物が蓄積し、認知症へ近づいているのです。
うつ病
うつ病と睡眠には、古くから密接な関係があるとされてきました。
うつ病は、脳内で分泌されるセロトニン(精神を落ち着かせるホルモン)が不足することで発症します。
セロトニンは午前から昼頃にかけて活性化しやすく、夕方にかけて徐々に低下します。
そして、この分泌されたセロトニンを原材料に、メラトニンと呼ばれるホルモンが作られます。
メラトニンは睡眠と覚醒のバランスを調整する役割があり、良眠には欠かせません。
メラトニンの生産量が減ることで睡眠障害が起き、それによって睡眠時間のバランスが乱れてセロトニンの分泌量も減る。
そうなればメラトニンの生産量がさらに減って、睡眠障害はより重度になっていく。
この負の循環が出来上がるわけです。
この不眠サイクルに入ってしまうと、セロトニンが慢性的に不足してしまい、うつ病へと繋がってしまうのです。
記憶力・集中力の低下
睡眠不足になると、最も身近に起こる問題として、記憶力の低下や集中力の低下が挙げられます。
これは前述した若年性アルツハイマー型認知症にも通じる話になります。
人間の記憶というのは、日中の情報が脳内に詰め込まれ、寝ている間に脳内で整理整頓作業が行われます。
パソコンで言えば「デフラグ」や「最適化」と言えば通じる人もいるのではないでしょうか?
さらにわかりやすく言えば、部屋の片付け作業と行ったところです。
とりあえず買ってきた荷物を部屋に詰め込み、夜間に仕分けして整理するようなイメージです。
ここでも重要なのは、この情報の整理整頓作業は睡眠時のみ機能する作業であるということです。
従って、睡眠時間が短ければ、記憶の整理整頓時間も短い・・・つまり日中に覚えたことが記憶として定着しないということです。
通常、記憶が整理されるのに必要な時間は4時間〜5時間前後と言われています。
日中の活動が記憶として定着しないということは、大切な約束を間違えたり、誤って記憶してしまったりと、仕事や私生活で大きく支障が出るリスクが高いのです。
さらに、とある研究では、平均睡眠6時間未満の人は自分の認知機能低下していることに自覚症状がないという結果もあります。
「自分は短時間睡眠でも大丈夫!」と思っている人ほど、実は脳が正常なパフォーマンスではない可能性が高いということです。
集中力が続かない、最近思い出しにくくなった、物覚えが悪くなった・・・
若い人でもこんな症状を自覚したら、それは年齢ではなく睡眠が影響している可能性が高いということです。
糖尿病
一見すると糖尿病と不眠はあまり関係のないよう思うかもしれませんが、不眠が糖尿病の原因となることは医学的にも証明されています。
通常、摂取した糖分は膵臓で作られる、インスリンと呼ばれるホルモンが適切に働くことで処理してくれています。
しかし、睡眠時間が短いことが原因で、こう言ったホルモンバランスが崩れ、インスリンの働きが悪くなります。
従って処理されなくなった糖分が原因で糖尿病のリスクが上がるというメカニズムです。
簡潔に解説しましたが、それ以外にも不眠によって食欲を増進させるホルモンが活発になり、いつも以上に食べ物を摂取してしまうことになります。
結果、働きすぎで疲弊したインスリンが糖分を適切に処理しきれなくなり、糖尿病に繋がります。
このように不眠によって引き起こされるホルモンバランスの崩れが主な原因となります。
実際に糖尿病になると、生活に様々な制限が起こります。
網膜症により目が見えにくくなり、腎臓がダメージを受けて透析(定期的に身体中の血液を入れ替える)を受けなければならなくなります。
さらに神経障害が起こると感覚異常や麻痺、立ちくらみしやすくなったり、吐き気や下痢、便秘など様々な症状と日々付き合っていかなければならなくなります。
症状が悪化すれば、脚は腐敗していき、悪臭と激痛、最終的には切断しなければならないことも。
ちなみに糖尿病は致死レベルの病気ではないので、ここまで悲惨な状態になっても死ぬことができません。
若くして糖尿病になれば、前述したような状態で何十年もベッドで生活することにもなるのです。
「たかが睡眠」と思っている人は、このような最悪の結末を知らない情報弱者な人が非常に多いということです。
いつもより1、2時間早く眠るだけで回避できるのなら、安い取り組みだと思いませんか?
心疾患
睡眠と心臓に関する病がどう結びつくのか、いまいちイメージのわかない人も多いはず。
睡眠には大きく「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類があり、寝てから起きるまで、この2種類の睡眠が交互に発生しています。
レム睡眠は浅い眠り、ノンレム睡眠は深い眠りと覚えておきましょう。
上記の図のように、ノンレム睡眠は睡眠時間全体の85%を占め、この間は副交感神経が働き、身体はリラックス状態になります。従って血圧や心拍数も緩やかになるのです。
一方、レム睡眠は睡眠時間の残り15%を占めており、この間は交感神経が働きます。身体は一種の興奮状態ということです。従って血圧や心拍数も上昇し、活発になります。
これらの状況を踏まえた上で、不眠になるとどうなるのか?
睡眠時間が短いと、24時間のうち血管の休まる時間が短くなるということです。
日中は仕事をしていたり、基本的には覚醒状態であるため、血圧や心拍は活発に動いています。実際に血管をしっかりと休めることができるのは睡眠中のみであるということ。
つまり、睡眠という行為そのものが、血管の休憩時間とも呼べるのです。
この血管の休憩時間が少ないということは、次第に負担が積もり、やがて心臓の病につながる、こういうメカニズムです。
高血圧症
睡眠の項目でも説明したように、睡眠をとることが血管を休めることであるというお話をしました。
そこで不眠が高血圧につながるという話はイメージしやすくなったのではないでしょうか?
では不眠が高血圧につながるとして、高血圧になるとどのような危険な状態が起こるのでしょうか?
代表的なもので言えば、脳血管障害です。
血圧が高いということは、血管に与える負荷が高いということ。
高い負荷を常時かけられた血管はいずれ壊れてしまいます。
そうして脳内で破裂してしまった血管から血液が脳内に漏れる・・・これを脳出血と言います。
一般的に脳出血になると、必ず後遺症が残ります。
半身不随といい、片手片足の感覚が麻痺してしまい、歩いたりトイレへ行ったり、箸すらまともに持てないなど、日常生活で様々な障害を引き起こします。
これらの脳にゆかりのある病気は、そのほとんどに後遺症があり、決して治らず、死ぬこともできず、寿命を迎えるまでの長い人生を共に付き合っていかなければならないのです。
高血圧によって引き起こされる病気は多種ありますが、私は職業柄、この脳梗塞や脳出血など、脳に関する病ほど、後悔する病気はないと思っています。
実際に過去、私が請け負った若い患者の多くが、元の生活に戻れず、自身の生活を振り返っては「あの時タバコをやめておけば・・・」など後悔を口にしています。
睡眠6時間未満の人は、死亡率13%増加
以上、ここまでの説明を踏まえ、不眠が身体に与える影響についてまとめます。
近年は睡眠が死亡率に与える影響について、世界中で数々の研究が報告されています。
そのどれもが、短時間睡眠であるほどに影響を受けやすく、その期間が長く慢性的であるほどに死亡率が高くなるというもの。
その結果、睡眠が6時間未満の人は、死亡率が13%も増加するというものでした。
これは人種や男女問わずです。
仮に、現時点で死亡率が10%の病気などにかかっている人は、それだけで23%の死亡率になってしまうということです。
この数字はとても看過できるものではありません。
原因は睡眠不足によって起こる、様々な健康被害が複合的に起こることによって確率が増加するためです。
休日の寝溜めは意味がない
平日は4時間睡眠でも、休日に10時間以上寝れば不足分はカバーできるのでは??
と、そう考える方も多いのではないでしょうか?
私も当時はそう考える一人でした。
しかし、率直に言って、寝溜めの効果が全くないことは、脳科学ですでに証明されています。
平日に忙しく、満足に睡眠が取れなかった・・・そこで休日にたくさん寝ることで、不足分を返す。
こう言ったいわゆる「睡眠の負債」は返すことができます。
しかし、たくさん寝ておけば明日以降夜更かししても大丈夫、という未来に対する睡眠貯金はできないということです。
結局のところ、規則正しく毎日一定時間の連続睡眠を取らなければ意味がないということです。
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まとめ
いかがでしたか?今回は現代人なら誰もが経験のある寝不足について、睡眠不足がどのような健康被害を招くのかを、具体的に解説してきました。
脳というのは非常に脆弱な臓器なのです。
些細なことでも機能が低下しやすく、何よりも連続運転に非常に弱いという特徴を持っています。
朝起きてから、脳が16時間以上稼働していると、酒気帯び運転している時と同じ判断能力しか発揮できません。
これでは質の良い仕事などできようはずがありませんね。
健康のため、良質な仕事のため、ひいては良い人生を送るために、睡眠は決して無駄なものではなく、我々の生活になくてはならない大切な時間なのです。
もし、今健康を害している人がいるのであれば、それはもしかすると睡眠不足が関係しているかもしれません。
今回の投稿が、睡眠不足になりがちな読者の方にとって、健康への価値観を見直す一助になれば嬉しく思います。