
頑張っても頑張っても全然評価されない。誰よりも残業して、誰よりも仕事量をこなしているはずなのに・・・きっとまだ努力が足りないんだわ・・・

ちょっと待ったぁ!!!

なんですか?白ぶどうさん

もしかして、努力はただ量をこなすことだと思っていませんか??

そうりゃそうですよ。他人よりもできないんだから、他人の3倍・・・いえ5倍は頑張らないと。それが努力というものです。

残念ですが、それはとても危険な「間違った努力ですよ」

え・・・?それじゃこのまま頑張っても無駄ということですか?

率直に言って、望んだ評価は得られないでしょうね
「お前は仕事ができない分、何倍も努力しろ」なんていう言葉、言われたことありませんか?
確かに、自分が他人よりも勉強や仕事ができない分、それを補うために他人よりも頑張るのはいいことです。
しかし、その頑張りも「頑張り方」を間違えると全く評価されないどころか、逆に評価を落としてしまうことにもなりかねないんです。
そしてこう言った人は体を壊すほど頑張ったにも関わらず成果が出ないため、うつ病になりやすくなってしまうんです。
今回はせっかく努力するなら、ちゃんと評価される無駄のない努力方法を解説してまいります。
- 今すぐに辞めるべき努力方法
- 努力のやり方を考え直した方がいい理由
間違った努力3選
自分本意の努力
努力のあり方って人それぞれでいいと私は思うんですが、いざ仕事となると相手がいる場合がほとんどですよね?
この、相手がいる場合は相手が求めている努力をしなければ意味がないんです。
例えば、「このコップに水を汲んでこい」と言う指示を受けたとしましょう。
しかしあなたは蛇口が壊れて水が出ないことを理由に「私は蛇口を修理していました、なのでコップに水は汲めませんでしたが、努力しました」って報告したとしましょう。
当然ですが、それは相手が求めている努力の結果ではないので、相手はあなたの努力を認めてはくれないですよね。
このように自分本意の努力をしても、相手のNeedsにヒットしなければ、水を汲むよりはるかに大変な努力をしているはずなのに、認められないんです。
相手はあなたに蛇口を修理しろなんて言ってない。
その蛇口から水が汲めないなら、他の蛇口から水を汲んでこい。とにかくこのコップに水が入っていることが最優先だ。これが社会で求められているNeedsなんです。
これが理解できていないと、いつまでも報われない努力に身を投じてしまい、自信を失ってうつ病の世界に片足を突っ込んでしまうんです。
実際にね、うつ病になりやすい不器用な人って、こう言う努力をしちゃっている人がめちゃめちゃ多いんです。
「私は私なりに努力したんです」と言ってはいるんですが、それって、別に今周りが求めているNeedsじゃないよね、あなたが勝手にやりたかったことだよね。っていう努力をしてしまっている。
これは、そう言う人がうつ病になると言うケースもあるんですが、うつ病になると前頭葉という脳の機能が低下しますので、考える力自体が低下していて、どうしても物事を考える視野が狭くなりやすいんですよ。
だからこういう誤った努力も自分では気づけない。自分本意の努力になりがちになってしまうんです。その方が考える必要がなく脳が疲れなから。
しかし、私は「努力が認められない!努力を認めない周りが悪いんだ」と、環境のせいにすることが必ずしも悪いとは思いません。
なぜなら、実際に、その環境があなたに合っていない場合があるからです。
努力には2種類あって、「他人のNeedsに合わせた努力」と「自分のしたい努力」があります。
先ほどの例を挙げるとすればこのコップに水を汲んでこいという指示に対して、「他人のNeedsに合わせた努力」がコップに水を汲んでくること、「自分のしたい努力」がそのために壊れた蛇口を治すことになります。
もし、あなたが「自分のしたい努力」で認められたいと思うのであれば、やることは一つです。
今すぐに環境を変えましょう。
あなたが今いる環境では、指示されたコップに水を汲むために蛇口を治す行為が努力としては認められない環境なんです。修理ができる能力なんて求められていないんです。
であれば、蛇口を治すと言う能力を必要としてくれる環境へ行くしかないんです。
なぜなら、自分に短所があって、それを治したいと思っているのなら、改善する必要は全くありません。その短所を必要としてくれる人のために使えばいいからです。
短所は人のために使えば、そのまま長所として認められるからです。
この努力の話も全く一緒です。もし、他人のための努力が嫌で、自分のしたい努力で結果を出したいのなら、それを必要としてくれる人や場所探しにまずは全力を注ぎましょう。
この売り手市場の大転職時代。バカみたいに一つの会社で頑張る必要なんて1ミリもないんです。
目的のない努力
よくありがちなのが資格勉強です。
「この資格、持っていたらいずれ何かの役に立つかもしれない」そう思ってユーキャンでとりあえず自分にもできそうで、かつ初期費用が低くて、割と無難に役に立ちそうな、そう言った内容を選んで受講していませんか?
確かに、この世に役に立たない情報はありません。
知識や経験とはいくらあっても無駄にはならないからです。今は無駄に思える努力も、いずれパズルのピースみたいに不意に役立つことは往々にしてあります。
しかし、初めからそんなギャンブル精神で取り組むのはお勧めできません。
今の話は、何か目的がって、その目的のために取り組んだ過程で身につけた知識や経験が、全く関係のない場所で思わむ形で役に立った、という例です。
つまり、初めから目的のない努力というのは、どこにもつながっていないリスクが高いんです。
そのまま本当に何の役にも立つことなく終わってしまう可能性が極めて高い。
とりあえず資格は取ったけど、終ぞ一度も使用されることのなかった資格保有者はたくさんいるでしょう。
そこで私がおすすめしたいのは初めから目的をさだめて取り組む、「トップダウン型の努力」です。トップダウン型の努力とは先に目標を定めてその目標達成に必要な要素を後から上げていくこと。
一方の対義語にあたる「ボトムアップ型の努力」とはいくつもある要素から掲げられそうな目標を抽出することを言います。
例えていうなら、カレーを作る!と決めてから買い物へ行き、カレーに必要な材料を買い足すのがトップダウン型努力、とりあえずスーパーに行って安くてお得な食材を集めて何を作ろうか考えること、これがボトムアップ型努力です。
このトップダウンとボトムアップの考え方は社会でも大いに役に立つので、ぜひこれを機に身につけておいて損のない考え方ですよ。
こういうと、よく言われるのが「先に目標を掲げて努力して、結局努力が実らなかったら、それまでの取り組みって無駄になりませんか?」と。実際にこういう質問ありました。
でもね。はっきりと断言してきますが、無駄な努力、無駄な経験、無駄な知識、そんなものは厳密にはあり得ません。
先ほども言ったように、長い人生思わぬ形でそれが役立つことは往々にしてあるからです。
しかし、この話にも条件はあります。
それはあなた自身が、それを役立たせようと思わなければ、やはり、全て不毛なものになってしまうということ。自分が持っている知識は他でどんな役になてるだろうか?この経験はどんなふうに社会貢献に利用できるだろうか?それを自分自身で考えなければ、ならないということです。
私の場合ですと、学生の頃の長い期間受けたいじめの経験をもとに、同じように苦しむ人の役に立ちたい、という願いからいじめに関する本の出版や、こうした発信活動につながっています。
これもやはり、過去の経験を無駄しにしたくないという思いの結果です。
何もしなければ、いじめの経験なんて私の人生史上ただの暗黒史ですよ。
ここでお伝えしたいのは、どんなネガティブでマイナーな知識や経験も方法次第で活かすチャンスがあるということ、先に目的を明確にして行うトップダウン型の努力は実りやすいということです。ぜひ意識してみましょう!
自分を過信した努力
その気になれば自分にだってできるはず・・・
皆一度はこう思ったことありませんか?
だとすれば、その考え方、今すぐに捨て去りましょう。
どんな時も、目的達成のために必要なもの、それはたった一つです。それは・・・
自分を本気にさせる、その環境を自分自身で作る努力です。
これ無くして努力が実ることなんて絶対にありません。
これに関してはうつ病というよりも全ての人に言えることかもしれませんね。
人間は熱意と目的意識だけでは努力を継続することはできなんです。
そこには明確な「自分のやる気を自分で作れる環境」が絶対に必要不可欠なんです。
皆さんはこんな経験ありませんか?
受験勉強、やらないといけないのはわかっているのに、どうしても机に向かえない、やる気が出ない、頭が真っ白で何も入ってこない!
気持ちだけが焦ってとりあえずやり始めるけど、身になる勉強にならなくて時間だけが過ぎていく!
できないからモチベーションも上がらなくてさらにやる気が失せていく!
正しく負のスパイラル!!
私も高校受験や国家資格の受験期間はそんな感じでした。
それはなぜ起きてしまうんでしょうか?
答えは一つ。自分のやる気を過大評価している、これが最大にして最悪の欠点です。自分はその気になればいつでも本気を出せる。凄い集中力で、いつもの倍以上のパフォーマンスで勉強がはかどるんだ。
何とかなるんだ!
どこかでそう思っていませんか?
夏休みの宿題もそう、最終日までやらない人って、自分がその気になれば本気で1日で勉強が終わると思っているんですよ。
んなわけあるか!夢見てんじゃねぇぞ!って突っ込みたくなりますよね。
いいですか?その気になれば自分だって、とか。いざその時になれば自分なら、とか。
アニメじゃあるまいし、そんな都合のいい能力覚醒イベントなんてリアルの世界じゃ起きないんですよ。
自分のやる気と能力を信用する人はみんな同じ結末です。
一方で努力が実る人間というのは、成り行きではなく、努力が実るまでの道筋をしっかりと考えることができていた人です。
先ほど言ったトップダウン型の努力がまさにいい例です。最初に目標を定めることで無駄のないゴール達成までの道筋をしっかりと定めることができるんです。
自分の集中力はどの程度続くのか?
何ができて何ができないのか?
何をすれば自分の良い状態を引き出すことができるのか?
そういった自分のコントロール力に長けた人間が、努力を実らせる確率が上がるんです。
アスリートや企業の社長もみんな良い例ですよね。自分管理ができない人は成功から最も遠い存在と言えるかもしれません。
そのために必要な最低限の取り組み、それが自分を本気にさせる環境作りです。
野球のイチロー選手がやっているルーティンをはじめ、図書館へ行き環境を変えて勉強するのも同じ理由ですし、社長に占いを信じる人が多いのも同じ理由です。
みんな自分をフロー状態にするスイッチを理解できているから良い結果が出せるんですよ。
繰り返します。
人間は熱意と目的意識だけでは努力を継続することはできません。
ただがむしゃらに頑張って潰れるのはもうやめましょう!
まずは自分を知り、その自分に合った環境作り、これに大切なエネルギーを注ぎましょう!
終わりに
いかがでしたでしょうか?
今回は努力をテーマにうつ病になりやすい人にありがちな間違った努力を解説しました。
うつ病って心のエネルギーが枯渇した状態なんですよ。
ただでさえ体はだるいし、やる気は出ないし、アホみたいに眠いし、嫌なことばっか考えて気力下がるし、車で言えば常にコップ一杯分のガソリンで活動している状態なんですよ。
そんな限られた貴重なエネルギーを無駄な努力に使うなんて勿体無い。
無駄な努力で垂れ流すくらいなら、1mでも2mでも目的地に進むために使いたいじゃないですか?
そのためには今日お話しした三つの誤った努力を見直してみましょう。
それだけで燃費は今より確実に良くなります。
今回の記事が、そんな認められない努力に苦しむ人に少しでも役立てれば嬉しく思います。