虐めって本当に許せないですよね。他人を平気で傷つけるなんてどうかしています。
そうですね。どうして虐めは無くならないのでしょうか。そもそも人が他人を傷つける理由はどこにあるのでしょうか?それを理解できないと、自分を守るための予防策も取れないかもしれません。
なぜ虐めは起こるのでしょうか?誰もが平和に過ごしたいと願っているにも関わらず、集団においては、必ずと言っていいほど虐めが起こっています。
そもそも虐める側の人間は、何を思って虐めているのでしょうか?
そこには優越感という言葉では片付かない、複雑な心理が隠されています。
今、虐められて、辛い思いをしている方も、相手が何故自分を虐めるのかを考えてみましょう。
今回は虐めをする人間に特徴的な4つのパターンを説明します。この4つのパターンにはそれぞれ特徴があり、共通点があります。
それを知ることで、今あなたが抱えている問題の解決に、何かしらのヒントになるかもしれません。
虐め加害者の4パターンを解説
パターン①:加害者意識が低い小心者タイプ
これは意外かもしれませんが、学校では虐め、職場ではハラスメントをする人間の多くは、自分が加害者であるという認識がとても低いケースが多いのです。
このタイプの厄介なところは、理想とする自分の姿に、現実の環境が合わないと自動的に怒りや恐怖を感じてしまうという点です。
例えば、「もっと皆から尊敬されたい」と思っている人が、せっかく自分が出した成果に対して、周囲の反応が希薄だったり、感謝の言葉がもらえなかったりすると、「自分は尊敬されていない」と怒りや恐怖を感じるというケースです。
つまり、自尊心が傷つきやすい小心者ということです。
このケースで特に多いのが、実績が出せていない管理者や、力が認められていないと感じた権威的人物(例えば社長)やクラスメイトなどがあります。
こういった人たちは、その恐怖や怒りを特定の人物にぶつけることで「自分には力がある」ことを実感し、周囲に見せようとするのです。
知能犯的な要素のある人は、「私が彼にこんなにも酷いことを言うのは、皆んなの為でもあるんだよ」と綺麗な建前で本意を覆い隠そうとします。
誰が加害者で被害者なのか、周囲の認識を混乱させ、曖昧にしてしまう悪質なケースです。
パターン②:優越感を守りたいナルシストタイプ
このタイプは自分よりも優秀になるであろう素質のある者に対して、恐怖を感じ、攻撃するタイプです。
部活の先輩やシニア上司などに多いケースです。
このタイプの特徴は、比較的優秀と呼ばれていることです。仕事でも勉強でも、周囲より優れている自分に強い価値を置くため、その立ち位置を脅かす存在に恐怖を感じます。
人より頭がいい自分、人より運動能力が優れている自分、というレッテルが周囲に対する権威性となっているからです。
例えば、今までは自分がクラス一番の美人で、チヤホヤされていたところに、ある日自分よりも容姿の良い転校生がやってきたことによって、自分の立ち位置が揺らぐことに恐怖感を覚え、攻撃に出るという例もあります。
常に「一番である自分に価値がある」逆に「そうではない自分位は価値がない」という歪んだ認知を持っています。
そのジャンルで一番であり続けることに必死であり、人に対してマウントを取りやすいタイプでもあります。
パターン③:見下され不安が強いマウントタイプ
このタイプは自分が見下されていると感じた時に、自身の求心力が低下することを恐れ、相手に攻撃して安心しようとするのが特徴です。
実は自分に自信がなく、根が小心者であることが多いのです。
いわゆるマウント人間の典型とも言えるタイプです。マウント人間に関しては、過去に対策までをまとめた記事を投稿しているのでよろしければそちらを参考にしてください。▶︎(参考:【必見!】マウント人間の取扱説明書)
自分を有能に見せるための虚言癖があり、嘘の情報で他者をコントロールする傾向があります。
他人の手柄さえも、自分の手柄のように言い振る舞うなども特徴的な行動パターンです。
自分がマウントを取りやすい相手にしかマウントを取らず、自分の周囲には自分にとって都合の良い従属するタイプの人間で固めている場合が多いです。
また、従属している仲間達でさえ、一種の「道具」としてみる冷淡な要素もあり、「道具」として成立しなくなった途端に態度を一転させてしまうことがあります。
パターン④:日和見主義の傍観者タイプ
これまでのパターン①②③が虐めの主謀者であるならば、このパターン④はその周囲で首謀者に加担する者を指します。
これは言わば、その他大勢という位置付けです。つまり虐めを認識しつつ、保身から傍観者となり時と場合によって首謀者に加担するタイプです。
集団において、人間は優劣を意識します。
彼らからすれば、「自分だけは最低になりたくない」という思いから、目の前でそういった虐めが行われていたとしても、気付かぬフリをして被害者を放置するか、自身も虐めに加担するのがパターン④の最善策となります。
時に被害者に寄り添う姿勢を見せる一方で影では首謀者に加担するという、日和見主義な態度が特徴です。
首謀者には逆らえない。しかし被害者に味方することも恐ろしい。こういった致し方ない状況であるが故に、罪悪感の意識は人によって異なります。
元々虐めをするつもりが首謀者ほど無い彼らは、虐めが沈静化した際には、何食わぬ顔で被害者に寄り添う姿勢を見せます。
しかしこれも立派な助勢罪であることに変わりないので、その後も信用するのには注意が必要となります。
虐めの動機は強い「恐怖心」
上記の各パターンに挙げたように、恐怖心は虐めの源泉とも言える感情です。恐怖心が強い者ほど、進んで他者を虐げ、攻撃することで身を守ろうとします。
クラスメイトでも会社でも、その中で発言力のある人が必ず存在します。
クラスで言えば人気者やガキ大将のような存在です。会社で言えば管理者や社長がそれにあたります。
こう言った一部の権威性がある人たちが、優劣関係を強く意識する人だった場合、そのクラスや会社の風土はその傾向に偏りやすくなるでしょう。
今一度、自身の置かれた環境でも確認してみるといいかもしれません。
こう言った恐怖に駆られ、行動化してしまう者たちがいる限り、集団の場において虐めは無くならないのです。
実際にあった虐めの体験談
私が高校生の頃の話です。私は高校でも虐めを受けていました。クラスは私を含めて6人だけの少人数でした。中でも男性は私1人で、残り5人が女性でした。
そのうちの一人が派閥を作り、一人のクラスメイトを虐めていました。当時の私は小学校の頃にパターン④、中学で自身が虐めを経験してからは、虐めが嫌いで、高校では中立を保っていました。
しかし、これに納得のいかない派閥の女ボスは私を次のターゲットにしました。
言葉と身体的暴力はもちろんのこと、無視や嫌がらせも日常的でした。男である私が、喧嘩などの身体的反撃に出られないことも、よく理解していました。
女という立場を利用したその態度はかなり陰湿なもので、初めて女性が筆頭の虐めを経験した時期でもありました。
しかしある時期が過ぎた頃、私に興味を無くしたその女ボスは、ことあるごとにクラスの女性を一人一人順番にターゲットにしたのです。
常に誰かをターゲットにして結束を固めておきたかったのでしょう。
そして今でも覚えているのが、あれだけ酷いことをしておきながら、熱りが覚めた頃私に対し、何食わぬ顔で「友達でしょ?」と言ってきたのです。
あの時は本当に吐き気が催すほどの怒りで心が満たされたのを覚えています。
その女ボスを上記のパターンに当てはめるのなら、①です。
容姿や内面にコンプレックスがあったのかもしれません。留年しているという事実も自分が虐めの対象にならないよう必死だったのかもしれません。
とにかく、その女ボスは自分が正義だと言わんばかりの理由を並べてクラスを自分に従わせようとしていました。
さらに悪質であったのが、加害者意識が低いことに加えて「自分は昔母親を亡くしている」という悲劇のヒロイン思考があったことです。
その虐めの行動原因を亡き自分の母親のせいにしていた時は、私は本当に、人として強く軽蔑したものです。
この体験から私が学んだこと、それは歪んだ自己愛が強い人間は、自分が加害者であるという自覚すら、持つ気がないのだということです。
他人を傷つけてもなお、自分が被害者であろうとする。相手の苦しみを想像すらしようとしないのです。
社会に出て思うことは、身近にこうした人間は、思いの他多いこともわかりました。
私は、そんな彼らの持つ「恐怖心」を刺激しないことが、今自分にできるコミュニケーションだと思っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はなぜ人が「虐め」という攻撃を行なってしまうのかについて、4つのパターンに分けて解説をしました。
虐めが表面化しないだけでどこにでもあるもの。でもそれが容認されて良い理由は一つもありません。できるならみんなが幸せに生きたいと思いますよね。
だからこそ、今回の記事を読んでいただき、今悩んでいる方にも参考にしていただき、それでも解決が難しいのであれば然るべきところへ助けを求めることを強くお勧めします。
今回の投稿が、虐めやパワハラに悩む読者の方にとって、解決の一助になれれば嬉しく思います。