なんか僕がやることっていっつも裏目に出るんですよね。ちゃんと問題を解決しようとしているのに、なぜが上手くいかない・・・どうしてでしょう?
ふむふむ。リストラ、離婚、借金、育児、対人トラブル、等々・・・生きているといろんな問題に直面しますよね。実は人によって問題解決には4つの思考タイプがあることをご存知でしょうか?もしかしたら相談者さんは自分に合わない行動をとっているのかもしれませんよ?
4つの思考タイプ?僕にもあるんですか?
ありますよ。人は必ずこの4つのパターンのいずれかに該当します。タイプにはそれぞれの特徴やメリット・デメリット、適した解決方法があり、自分がどのパターンに属するのか、それによってどのように行動するべきなのかを知ることができれば、より無理なく問題と向き合うことができるでしょう。
そ、それ知りたいです!!!
突破型思考タイプ
このタイプは問題が起こると自ら渦中に飛び込み、その問題を根本から解決し、二度と起こらないよう再現性を求めるタイプです。
このタイプで誤解されやすいのは、一見してメンタルが強いタフなイメージを持たれがちですが、実はストレス耐性が低い人が多いのが特徴でもあります。
次、同じ問題が起こってほしくないと思うあまり、その問題を根本から解決しないと不安になってしまいます。なので他人任せにはせず、自ら動くことが多いのです。
その様子はまるで粘土で作ったボールです。真っ直ぐ目標へ飛んでいきますが、柔らかいので簡単に凹んでしまうのです。
突破型の最大の利点はその豊富な経験値にあります。
ストレスを溜めやすい弱点の一方、解決方法や考え方、行動力に至るまで、4つのパターンの中では一番自立度が高いタイプになります。
注意点:自分を追い詰めてしまう
突破型はとにかく問題に対して直球すぎるところです。適度に回避したり、適度に人に頼るといったことも苦手です。
うつ病などで心を病んでしまうことが多いタイプでもあります。
突破型は自分でも知らず知らずに、自分自身を追い込んでしまうため、肩の力を抜くことを意識するといいでしょう。
ストレスを溜めやすいだけでなく、立ち向かうことだけに固執するあまり、事態を悪化させてしまうこともあります。
時に退くことも大切なのです。
改善点:柔軟な考えを持つこと
自ら渦中に飛び込んでしまうタイプなため、本来であれば回避できるはずの問題も全てその身に受けてしまう傾向があります。
まずは自らが飛び込むことが唯一の解決方法である、という考えを一旦置いておきましょう。
目の前の問題が、どうしても自分で解決しなければならないことなのか?他人に頼ってはダメなものなのか?受け流してはダメなものなのか?を考えてみましょう。
問題とは必ずしも抜本的に解決しなければならないわけではありません。
時にスルリと逃げるも良し、他人の協力を得ることも良し。正面から突き進む以外の方法を考えることも、あなた自身を守ることになるのです。
一度冷静になり、自分が取るべき方法をよく考える習慣をつけましょう。
上手な回避方法なども身につけられると気持ちが楽になるはずです。
回避型思考タイプ
このタイプは危機管理能力に優れており、直感や本能で危機を回避しています。実際に問題に直面しても、いかにその問題から早期離脱できるかを考えます。
このタイプは観察力に長けており、周囲の行動などもよく見ている人です。なので事態の移り変わりに対して敏感に察知できるためかなり早い段階から回避行動が可能です。
問題に直面してもすぐに環境を変えたりといった回避行動力もあります。
注意点:経験値の無さ
このタイプはあらかじめ予防的に動くことができるのが最大の利点ではありますが、一方で逃避傾向が強いのも特徴です。辛辣な表現をするなら「逃げ癖」です。
その点において否認型とも類似するところがあります。回避は最も自身の損害が少なくできますが、このタイプの最大の弱点は4つのタイプで最も問題解決能力が低いことにあります。
予防的に避けていくことには長けていますが、その分問題に直面した時の経験値が低いため、解決には解決手段の少なさ、精神的な耐性の低さが弱点となってしまうのです。
どのように対処したら良いのか、行き詰まってしまいやすくなるでしょう。
よって、基本的に選択肢が「逃げる」以外に用意されていないのです。
改善点:モデリングを見つける
問題はできるなら回避できるに越したことはありません。しかし長い人生、いつもいつも回避できることだけとは限りません。回避型に最も有効的な手段はモデリングを見つけることです。
繰り返しますが、問題は回避できるならそれに越したことはありません。このタイプの課題は、回避しきれなくなって問題に直面してしまった時どうするか、ということ。
そこでお勧めするのがモデリングを見つけることです。
その問題を上手に回避した手段や考え方などを事前に見つけておくことです。
経験値の少なさは、すでに成功している人を真似ることで補いましょう。
それはネット上の人間でも良いですし、身の回りの人間でも構いません。周囲には稀に問題を器用に解決する人間がいます。そういった人をモデリングしてみるのも良いでしょう。
否認型思考タイプ
このタイプは問題に直面しても、その事実を受け止めずに否認します。
「放置したらやばいかも」と薄々気づきながらも、直視することを恐れ問題が放置されることが多く、重症化して初めて行動するタイプです。
このタイプは逃避傾向が強く、理屈ではなく感情が優先して動く傾向が見られます。
テスト前にゲームに明け暮れてしまい、全く手付かずになってしまうタイプです。
良くも悪くも自分を制御することが苦手なタイプなので、行き当たりばったりな対応になることが多いのも特徴です。
注意点:問題の先送りが最悪の事態を招く
このタイプの問題点は何よりも問題を先送りにしてしまうところです。気づいた時にすぐに対処すれば軽症で済んだところを、先送りにしてしまったがばかりに手の施しようがなくなるほどに重症化させてしまう傾向があります。
この思考タイプではそもそも問題に対して必要以上に楽観的に考えてしまう人もいれば、不安を抱えつつも、何らかの原因ですぐに行動に移せない人もいます。
いずれにせよ気がついた時点ですぐにアクションを起こさないことが最大の弱点であり、すぐに改善可能な課題でもあります。
改善策:即行動+不足の事態を想定しておく
前述したように、問題に気がついた時点すぐにアクションを起こすことはもちろんのこと、このタイプは最悪の状態をしっかりと想定し、2手3手先の行動も決めておくことが効果的です。
否認してしまう最大の原因は、問題を直視することへの恐怖心にあります。
問題に向き合うことで、想像したくない未来まで見えてしまうことを怖がっているだけなのです。
しかしここを避けていては、いつまでも問題に対し、付け焼き刃的な対応しかできなくなってしまいます。
ここで私がお勧めするのは、より具体的に「こうなったら、こういう風に行動しよう」という自分自身の具体的な行動プランを立てておくことです。
フローチャート式に考えをまとめると後で振り返りやすくなるのでお勧めです。
自分がどのように行動するかを事前に決めておけば、事態が悪化した時にも少なからず不安や焦りを軽減することができるからです。
否認型タイプは、問題を直視することに強い抵抗感があるだけで、実際に行動し始めると、臆病が慎重へ変わり、堅実に問題に対処できる人が多いのです。
重要なのは向き合う勇気だけということです。
依存型思考タイプ
問題が起こると自己解決よりも先に他人に解決してもらおうとし、あまり自分では動かず人に依存しやすいタイプです。
基本的には慎重で責任回避思考、失敗を怖がるようなところがありますが、自分が行うよりも確実という考えも持っており、その問題に適した人物に依頼することで、より確実に問題解決を図ろうとするタイプです。
注意点:再現性の低さ+望んだ結果が得られない
このタイプの注意点は人任せな分、再現性がないことです。
常に人の協力を必要とするため、同じ人間に毎回依頼することが困難であり、人選で妥協しなければならなくなることもあります。その結果成功率が下がるというリスクが発生するのです。
また、他人に解決を委ねるわけなので、自分の思い通りの決着には至らないことも多くあります。自分で結果のコントロールができないということをまずは知っておく必要があるでしょう。
改善策:自分なりにリサーチして望む結果に近づく
まずは自分でリサーチする能力をつけましょう。このタイプは上手に他人に頼ることで問題解決の確実性を高めることができますが、一方でやり方を間違えると自分自身の成長には繋がりにくいタイプでもあります。
他人任せになり、よくわからないまま解決してしまったのでは、次回への対策のしようがありません。
問題を自分なりに分析し、自分だったらどのように解決するのか、任せた人はどのように解決しているのか、自分なりにリサーチする癖をつけることで、他人に頼る際にも願った結果に結びつきやすくなります。
私の経験談:4つのタイプはバランスが大切
以上紹介した4つのタイプはあくまでも人が持つ思考の特徴であり、誰もが持っているものなのです。
ですが人によって偏りが強く、個々に問題を抱えています。
私は突破型思考タイプに偏りがあると自覚しています。この知識があるからこそ、今は4つのパターンをバランスよく保つよう心がけていますが、特に20代のころなどは偏りが強かったのを覚えています。
自分に敵対的な言葉を受けた時などは、受け流すことが苦手だったので、すぐに反論し、よく口論になったこともありました。
今に思えばそんな人間とは関わらなければいいだけですし、何より上手く避わせていれば、無駄にストレスを抱えることもありませんでした。
当時はそういった不器用な人間関係が多かったので、必要以上にストレスを抱えていたように思えます。
そんな過去の自分から学びを得た私は潔く人に頼ることもできるようになり、上手に問題をやり過ごすモデリングとなる人も見つけることができました。
「こういう場合、あの人ならどうするのだろう」と人生の先輩をその都度意識して行動するようになりました。
自分よりも上手に問題と向き合うことができる人はたくさんいるので、ぜひ参考にしてみることをお勧めします。
まずは自分がどのパターンに偏りがあるのかを見定めるところから始めてみましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は人の問題解決能力を4つのタイプに分類し、それぞれの特徴と注意点、具体的な解決行動について解説しました。
生きていると誰もが問題にぶつかります。そんな時は冷静さを欠いて判断を間違え、あとで後悔することってありますよね。
でも自分に合ったパターンがわかれば、解決方法や取るべき行動も見えてきます。自分に合わない解決をして、後悔しないよう、是非今回の解説を参考にしていただけたらと思います。
今回の投稿が、悩みを抱える読者にとって、少しでも円滑に問題解決ができる一助になれば嬉しく思います。